「カルタ1」では名前から記号を探しましたが、「カルタ2」はその逆です。 お題として「発音記号(形)」が表示され、一覧の中から正しい「名称(名前)」を選びます。 これは、辞書を引いて発音記号を見た時に、「あ、これは〇〇という音だ」と瞬時に認識するためのトレーニングです。
アプリを起動する (無料)英語学習において、発音記号は「書ける」必要はありませんが、「読める」必要は絶対にあります。 記号を見た瞬間に、その記号が持つ音のイメージや名前が浮かんでくる状態。これが「読める」ということです。 このアプリは、視覚情報(記号)をトリガーにして、知識(名前・音)を引き出す回路を強化します。
「名前なんて覚えなくても...」と思うかもしれませんが、名前は記憶のインデックス(索引)です。 例えば、ə という記号を見た時、「eがひっくり返ったやつ」と認識するのと、「シュワー(Schwa)」と認識するのとでは、脳の処理速度が違います。 「シュワー」という名前には、「曖昧な音」「弱く発音される」「アクセントのない母音」といった情報が紐付いています。名前を覚えることは、その音の性質をパッケージとして覚えることなのです。
このトレーニングを積むと、英和辞典やオンライン辞書の発音欄を見るのが苦ではなくなります。 むしろ、「お、ここはシュワーが使われているな」「ここはアッシュなんだ」と、発音の構造が見えてくるようになります。 それはまるで、楽譜が読めるようになった人が音楽をより深く理解できるようになるのと同じ感覚です。 英語の「音の楽譜」である発音記号を、スラスラ読めるようになりましょう。
「カルタ2」は、記号を見て名前を答えるモードです。 これは認知心理学で言う「想起練習(Active Recall)」にあたります。 教科書を何度も「読む」よりも、何も見ずに「思い出す」テストをする方が、記憶の定着率が遥かに高いことが研究で証明されています。
「えーっと、これ何だっけ...」と脳に汗をかいている時間こそが、記憶回路が強化されている瞬間です。 すぐに答えを見ずに、最低でも5秒は粘って思い出そうとしてください。
多くの学習者は「見てわかる(認識)」レベルで満足してしまいます。 しかし、実際の会話や読書で使えるレベルにするには、「自分からアウトプットできる(再生)」レベルまで引き上げる必要があります。
このアプリでは、母音も子音もランダムに出題されます。 実は、同じ種類の問題をまとめてやる(ブロック学習)よりも、バラバラに混ぜてやる(ランダム学習)方が、長期的には効果が高いことがわかっています。
「次は母音が来るかな?子音が来るかな?」と脳が常に予測と修正を繰り返すことで、柔軟な対応力が身につきます。 最初は混乱するかもしれませんが、それは脳が良いトレーニングをしている証拠です。
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