Phonics-IPA 発音記号クイズアプリ

カルタ6: 上級者への登竜門「音素分解」トレーニング

シリーズの最後を飾る「カルタ6」は、最も難易度が高く、かつ最も実践的なアプリです。 お題として「英単語」が表示され、その中に含まれる「発音記号」を選び出します。 これは、単語の音を最小単位(音素)まで分解し、分析する能力を問うものです。 これができれば、あなたはもう発音記号マスターと言っても過言ではありません。

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フォニックスの完成形

英語圏の子供たちが学ぶ「フォニックス」は、文字と音のルールを学ぶものです。 このアプリは、まさにそのフォニックスの集大成です。 単語を見ただけで、「このスペルは、この音になるはずだ」という予測を立て、それを記号として特定する。 この一連のプロセスは、高度な英語脳を必要とします。

なぜこれが「上級」なのか?

例えば、"Cup" という単語を見て、ʌ (ウェッジ) を選ぶのは比較的簡単です。 しかし、"About" の最初の "A" が ə (シュワー) であることや、 "Sing" の最後の音が ŋ (エング) であることを瞬時に判断するのは、正確な知識がないと難しいものです。 曖昧な記憶では正解できない、ごまかしの効かないトレーニングだからこそ、確かな実力がつきます。

このアプリをクリアするメリット

1. 正しい発音が身につく
単語の構成音を正確に把握することで、カタカナ発音から完全に脱却できます。「なんとなく」の発音から、「根拠のある」発音へと変わります。
2. スペルミスが減る
音とスペルの関係性が深く理解できるため、単語の綴りを覚えるのも早くなり、書き間違いも減ります。
3. 指導者としての自信がつく
「なぜここはこういう発音になるの?」という質問に対して、論理的に説明できるようになります。

学習のゴール

まずはゆっくりでも構いません。一つ一つの単語を丁寧に分析し、正解を導き出してください。 慣れてきたら、タイムアタックに挑戦しましょう。 単語を見た瞬間に、その発音記号が頭の中に浮かぶようになれば、あなたの英語力はネイティブに一歩近づいています。 Phonics Homeの全シリーズを通じて培った力を、この「カルタ6」で存分に発揮してください。

【最終奥義】音素分解(Phonemic Segmentation)

「カルタ6」は、単語を見て、その中に含まれる発音記号を選ぶモードです。 これは、英語の音を聞き取る上で最も高度なスキルである「音素分解」のトレーニングです。

音素分解とは、聞こえてくる単語を、最小単位の音(音素)にバラバラにする能力のことです。 例えば "Stop" という単語を聞いた時、日本人の脳は「ス・トッ・プ」という3拍(モーラ)で捉えがちです。 しかし、英語脳では「[s] - [t] - [ɑ] - [p]」という4つの音素の連続として捉えます。

なぜこれが「上級」なのか?

このアプリでは、単語の中に隠れている「見えない音」を見つける必要があります。

難問の例
  • "Box" の中の [k]:スペルには "k" がありませんが、発音は [bɑks] なので、[k] の音が含まれています。
  • "Use" の中の [j]:スペルは "u" ですが、発音は [ju:z] なので、[j] (ヨッド) の音が含まれています。
  • "Singer" の中の [g] は?:実は発音は [sɪŋər] なので、[g] の音は含まれません([ŋ] エングになります)。
このように、スペルに惑わされず、純粋な「音」だけを抽出する能力が求められます。

ネイティブのような発音を手に入れる

このトレーニングを積むと、自分の発音も劇的に変わります。 自分が発する単語の、どの部分の音が間違っているのか、自分で気づけるようになるからです。 「あ、今 [l] じゃなくて [r] になっちゃったな」と自己修正できる能力こそが、上達の最短ルートです。

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